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FXのリスク

FX会社が倒産したらお金はどうなる?


私たちが、FXトレードを行う時、FX口座にお金を入れておくことが大前提となります。FX会社がもし倒産したら、このFX口座に預けていたお金はどうなるのでしょうか?

ここでは、銀行の預貯金とFX口座の保全管理の話、実際に破綻したFX業者の話、安全なFX業者の特徴について、お話していきたいと思います。



銀行の預貯金とFX口座の保全管理のしくみ

以前は、一番安全な資産運用は、全額を法律で保護されている銀行預金であり、株や外貨預金はリスクが高すぎると多くの人に敬遠されていました。

しかし、2002年にペイオフが解禁されてからは、銀行の預金も預金の一部(一預金者あたり1000万円)までしか補償を受けられなくなり、銀行預金の安全性が崩れてきています。

日本の銀行が簡単に潰れるわけないと思いますが、1997年に北海道拓殖銀行が破たんしており、1000万円以上の預金があるならば、慎重に預け先銀行を決めるべきでしょう。

では、このペイオフ制度はFX業者の口座も対象になるのかというと、答えは『ノー』です。その代わりに、FXには信託保全というシステムがあります。

信託保全とは、顧客から預かっている資産とFX業者の資産を分けておき、第三者機関である信託銀行に保管するシステムです。

FX黎明期には、この制度が義務付けされておらず、FX口座のお金は常に破綻リスクにさられていましたが、2010年、FX業者信託保全が義務化されたことにより、FX口座の安全性が格段に向上しました。

ペイオフとは違い1000万円という上限額もないため、見方を変えれば、銀行預金よりもFX口座のほうが資産保護されていると考えられますね。

ただし、これはFX口座の話であり、同じ外貨取引である外貨預金は、信託保全でも保護されておらず、ペイオフの対象にもならないので注意しましょう。

実際に破綻したFX業者の話

FX業者って、そんなに破綻するものなの?と疑問に思うかもしれませんが、信託保全が義務化される前に破綻したFX業者はいくつもあります。倒産したFX業者以外に、FX事業を停止した会社を入れると実はかなりの数なのです。

<過去に倒産したFX業者>
・アルファーFX 2007年11月倒産
・エフエックス札幌 2007年10月倒産
・日本ファースト証券株式会社 2008年3月倒産

この中でも、エフエックス札幌の倒産は、大きくニュースになったので、記憶にある方もいらっしゃるかもしれません。

まだ、信託保全が義務化されていなかったこともありますが、エフエックス札幌では、自社資産と顧客資産を同一管理していたため、倒産時に顧客への債権者配当がほとんどできませんでした。

その債権者配当額は、顧客総資産額のたった5%。仮に預けていたお金が100万円なら、たった5万円しか戻ってこなかった計算になります。

そして、さらに驚くべきことに、2008年当時、FX事業を登録している全社に対して行われた緊急調査によると、顧客に取引きを依頼されて、外国のFX業者との取引きをする際に、自社の資産と顧客の資産を同じ口座で取引きしていた業者は約4割にも上ったそうです。

この2007~2008年にかけて倒産したFX会社や当時のずさんな資産管理状況を重く受け止め、やっと、金融庁が2010年に信託保全を義務化したと言うわけです。

金融庁は、当時も同じ口座での管理は危険だから、別口座での管理を徹底するように呼び掛けていました。しかし、完全に義務化されていない当時の状況では、自社資産の少ないFX業者が顧客口座に手を出すのを完全に止められなかったわけですね。

安全なFX業者の特徴

信託保全が義務化された今、大きく不安なFX業者はあまりないと言えます。それでも、倒産リスクの少ない安全な会社を選んでおくにこしたことはありません。

私個人がFX業者の安全性を判断する基準は、『信託保全先の銀行』と『自己資本率の高さ』の大きくふたつです。

『信託先の銀行』は、大きい銀行であればあるほど安心です。
いくら信託保全をしていても、その大元である信託銀行が破綻しては意味がありません。

DMMのように、信託保全先の銀行をソシエテジェネラル信託銀行と日証金信託銀行というふうに、二カ所にわけている場合もあります。
私が口座を開設しているFX業者では、大手の三井住友銀行やみずほ信託銀行を保全先にしているケースが多いですね。
もし、信託保全先の銀行が全く知らない銀行ならば、銀行の規模や経営状況を調べ、あやしいと思ったら、口座開設しないほうが良いでしょう。

もうひとつの『自己資本率の高さ』について説明します。

自己資本率(自己資本規制比率)とは、証券会社の健全経営を保つために導入されたものです。FX業者の自己資本から、固定された資産を控除した非固定資本額から、その他複数のリスク相当額を割って計算される指標数字です。

『非固定自己資本額』÷『複数のリスク相当額』×100=『自己資本率』

と、いっても、ごちゃごちゃしてて、何のことかわかりにくいですよね。とりあえず、自己資本率が高いほど、経営が健全な業者だと覚えてもらえば大丈夫です。

この自己資本率が140%を下回ると金融庁に届け出を出さなければならず、120%以下になると業務改善命令、100%以下では、3カ月の業務停止または登録取り消しとなります。つまり、資本率が最低でも100%を超えていないと営業ができないわけです。

FX業者の自己資本率の高さは、最低でも200%以上は必要と言われています。ただし、この自己資本率の高さは、業者の経営状況によって、すぐに変動する不安定な数値なので、口座開設時の数字がすべてではありません。

数カ月おきに、各業者の自己資本率が公表されているので、自己資本率が低めの業者を利用する時は、こまめに数字をチェックしておくことをおすすめします。

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